【IPO】 初値予想とBBスタンス:カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人
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仮条件時点での勝手なカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人の初値予想です。
まず初値予想のやり方ですが、通常のIPOの初値予想は需給を重視して行っています。具体的には、直近のIPOの初値がどれ位で付いたのかをベースに個別の要素(市場・規模・業種など)を加味しています。
インフラ投資法人もREITと同様に、配当金利回りをベースに初値予想をしています。具体的には、類似したインフラ投資法人といくつかの要素(スポンサーの格、資産の質、格付など)を中心に比較して、想定される配当金利回りを出していきます。
今回のカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人については、すでに上場しているインフラ投資法人3社と比較しました。*カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人の分配金利回りは2018年12月期予想の3,499円および2019年6月期予想の3,434円(いずれも主幹事証券ヒアリング)と仮条件に基づいて計算
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カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人のスポンサーであるカナディアン・ソーラー社については、2001年創業、ナスダック上場の太陽光発電設備の製造販売会社。カナダの会社であるが、経営陣などは中国系が多い。
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人のスポンサーであるリニューアブル・ジャパンについては太陽光発電に特化した企業であるが2012年設立と歴史は浅い。特にバックとなる企業は無く、外資系証券出身者などが設立した独立系。信用力としては今一つといったところだが、2017年8月に東急不動産と資本業務提携を行っていることはプラス材料。
タカラレーベン・インフラ投資法人のスポンサーであるタカラレーベンは東証一部上場のデベロッパー。信用力の高い大手のデベロッパーという訳ではないが、歴史もそれなりにあり、一定の事業基盤は認められる。
いちごグリーンインフラ投資法人のスポンサーであるいちご株式会社は東証一部上場のアセットマネジメント会社。いちごグリーンインフラ投資法人の他、2つのREITのスポンサーとなっており、アセットマネジメント業務に一定の基盤がある。ただし、傘下のREITは利回りでみるとそれほど高い評価を与えられている訳ではない。
(評価:カナディアン○、日本再生可能△、タカラレーベン○、いちごグリーン○~△)
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保有資産
各社とも保有資産は太陽光発電設備。設備自体に特に優劣があるかどうか判別はできなかった。ただし、ポートフォリオの分散度合いに違いがある。全体的に少数の発電所に集中している傾向があるが、いちごグリーンは、名護市の約29%が最大なのに対し、カナディアン・ソーラーは益城町の66%が最大とかなり集中している。
(評価:カナディアン×、日本再生可能△、タカラレーベン△、いちごグリーン○)
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格付け
格付けは第三者の目が入っているという意味と日銀の買い入れの対象になるという点で重要。各社とも格付けは取得していない。カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人も格付けは取得しない予定。
(評価:カナディアン△、日本再生可能△、タカラレーベン△、いちごグリーン△)
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まとめ
差がつく項目はスポンサーと保有資産。各項目を総合すると、インフラ投資法人の中での位置づけは、
いちごグリーン > タカラレーベン > 日本再生可能エネルギー
と考えられる。(評価が高いほど分配金利回りは低くて良い)
ただし、実際の利回りでみると、市場での評価は、
いちごグリーン >> 日本再生可能エネルギー => タカラレーベン
となっている。インフラ(太陽光発電)の場合、不動産とは異なってスポンサーによるマネジメント力がそれほど要求されないため、スポンサーファクターよりも保有資産ファクターが強く効いているように考えられる。
その点も考慮すると、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人については、保有資産の集中度が高く評価が低いため、タカラレーベンよりも低評価とならざるを得ない。ただし、太陽光発電設備についてのスポンサー力は高いと思われるので、それほど大きな差が付かないということも考えられる。
いちごグリーン >> 日本再生可能エネルギー
=> タカラレーベン => カナディアン・ソーラー
これらから、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人の分配金利回りを6.8%-7.0%と予想し、初値としては98,000円~101,000円と予想します。一本値としては、中間の99,500円を予想初値とします。
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BBスタンス
公募価格を大きく上回る可能性は低く、公募割れの可能性もあるので、BBはパスとします。
ただし、ポイント狙いでのSBI証券でのBBのみ行います。